渓流釣りをするなら覚えておきたい山の神様
神様神様チンクルホイ。
今回は渓流釣りでお世話になる神様のお話。
自分は無宗教だとか無神論者だと思ってる人が多いみたいだけど
「いただきます」
「ごちそうさま」
に代表されるように命に感謝してる時点でもうアニミズムという立派な宗教。
「もったいない」の概念がなくて命とか食べ物とかバンバン粗末に出来る人のことを無宗教っていうんだけど、僕はそんな人に未だかつて会った事がないんだよなあ。
ってことで渓流釣りが楽しくなる神様のお話
海釣りでは蛭子(エビス)さんが大漁をもたらす神様なんだけど、残念ながら渓流釣りの神様ってのはいない。
ちなみにこのエビス様、七福神のアレを想像する人が多いみたいだけど元ネタは日本神話に出てくるイザナミとイザナギの最初のお子さん。
なんでも手と足が生まれながらにして無いからまるで蛭(ヒル)のようだって事で蛭子(ヒルコ)なんて名前を付けられた挙句、川に流されてしまった。いくら手と足がなくても我が子に蛭子なんて正気じゃない。日本最初のキラキラネームってやつだ。
その蛭子さんが川に流され海に着いたはいいんだけど、いつしか船に乗った七福神のエビスと同じということにされてしまった。蛭子と書いてヒルコともエビスとも読むのはこのため。試しに変換してみて。
で、そのヒルコもといエビスさんは水死体が大好物。
水死体が大好きな神様って時点でマジキチだけど、なんでも水死体を見つけるとエビス様が喜んでその日は大漁だとか。
水死体の発見と引き換えに大漁ってのもちょっと嫌だなあ。
渓流釣りでお世話になる神様
渓流釣りってのは山にお世話になることが多いと思う。
じゃあ山の神様といえばって事で代表的な山の神様を紹介。
木花咲耶比売
読みはコノハナサクヤヒメ。
比売は姫とも書く。
主に富士山が見えるような場所で祀られてる。
安産の神様であると同時に火事の神様でもある。
夫に浮気を疑われた腹いせに自分の家に火をつけ燃えた家の中で出産。こんな火事の中で無事に出産できたんだからあなたの子に違いない!たぶん夫はドン引きだったに違いない。日本最古のメンヘラ。
僕の済む東海地方では影が薄い神様。
美人らしい。
石長比売
読みはイワナガヒメ。
先述したコノハナサクヤヒメの姉。
不細工。非常に不細工。
妹が美人なのでキレて家から出る。
不細工なので自分より不細工な魚をお供えすると喜ぶ。主にオコゼを見てプギャーする事で自尊心を保つ。ちょっと精神状態危ない。(ちなみにヤマノカミなるオコゼに似た川魚が存在するのは偶然ではないと思う)
日本神話では影が薄いものの各地の名もない山の神様は大抵この方。一番身近な山の神様といえる。
不細工なので男に飢えてるらしく、山で立ちションをする時に頂上を向いてしなければいけないという言い伝えはこの神様にちんちん見せるため。どんだけ飢えてるんだ。日本最古の痴女。
なお女に対しては誰彼かまわず祟る模様。
なんでも実の妹を呪ったという話まであるほどのキレっぷり。
女は山に入ってはいけない(戒め)
ちょっと面白くない?
ちょっと宗教に身構えてる人でも面白くなかった?
面白くなかったならそれは僕の文章力のせいですごめんなさい。
そんなこんなで渓流釣りではイワナガヒメの管轄(?)で釣りをすることが多い。
山の神様ってなんかおっかねーイメージあるけど実はブサイクで妹にコンプレックス感じてて男に飢えてる神様だって知ったらちょっと山での釣りも楽しくなるかも。
ちょっと長くなってしまうのでこのへんにとどめておくけれど、信仰としての宗教じゃなくて知識としての宗教ってすごい面白い。日本神話はキリスト教や仏教のように教義があるわけじゃなく、ただ単に昔の出来事が書いてあるだけ。
せっかく渓流釣りをするのなら覚えておくともっと釣りが楽しくなるかも。
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